先日組み立てた、2WAY ベンチテーブルができあがりました。見た目とスペックはこんな感じになりました。
OS:Windows 10 Pro 64bit
Motherboard:ASRock B450M Steel Legend (AMD B450 Chipset)
CPU:AMD Athlon 3000G
CPU Cooler:CRIORYG H5 Universal
RAM:CFD W4U2666PS-8G (DDR4-2666 CL16 8GBx2)
VGA:Gigabyte GV-N1070IXOC-8GD (GeForce GTX 1070)
SSD:Intel SSD 660p SSDPEKNW512G8XT (512GB M.2 NVMe Gen3)
PSU:玄人志向 KRPW-P630W/85+ (630W 80PLUS Bronze)
Case:長尾製作所 SMZ-2WBT-ATX
2WAY ベンチテーブルを立てて使っていますが、手持ちのクーラーの中で最大サイズの CRIORYG H5 Universal を取り付けてみましたが、バランスを見ながらネジを締めて組み立てたのでガタつきもなく、安定性はいい感じです。
って、仰々しい見た目の割に CPU は Athlon 3000G。そこへ 前世代のハイエンドGPU、GeForce GTX 1070 を組み合わせるという、かなりアンバランスな感じにしてみました。この状態で、ベンチマークを取ってみます。
今回の比較対象はメイン機とサブ機です。サブ機のスコアは以前に測定したものを使います。比較するにはスペックがあまりにもバラバラなので、表にまとめます。
3900X | 3600 | 3000G | Folding@home | |
---|---|---|---|---|
CPU | Ryzen 9 3900X | Ryzen 5 3600 | Athlon 3000G | Ryzen 9 3900X @ 最大限省電力 |
コア/スレッド | 12 / 24 | 6 / 12 | 2 / 4 | 12 / 24 |
VGA | GTX 1070 | GTX 1050 Ti | GTX 1070 | RTX 2060 |
RAM (DDR4) | 3200 CL22 | 3600 CL20 | 2666 CL16 | 3200 CL22 |
Folding@home の CPU、Ryzen 9 3900X の設定は PPT 71W / TDC 47A / EDC 70A で、TDP 53W 相当の設定。さらに Windows の電源オプションで、最大のプロセッサの状態を 62% にしています。動作クロックを抑え、Ryzen 9 3900X の電力を最大限に絞りきった状態にしました。
この上、さらに CPU の 20スレッドを Folding@home に割り当てています。GPU の割り当てはしていません。かなり大きなハンデですが、使用していない CPU のスレッドは 4つ。Athlon 3000G と比較するハンデにちょうどいいと考えました。
さて、ベンチマークの結果を比較してみます。今回は、GPU の性能が影響しやすい FFXVベンチマークと CPUの性能を測定する Cinebench R20 を使いました。結果はこのようになりました。
FFXVベンチマークは、やはりCPU よりも GPU の性能が大きく影響するという結果になりました。Athlon 3000G をはるかに上回る性能があるはずの Ryzen 5 3600 ですが、GeForce GTX 1050 Ti とのコンビでは、GeForce GTX 1070 と手を組んだ Athlon 3000G には歯が立たない結果となりました。
左:3000G + GTX1070 、右:Folding@home 画面左下にフレームレートを表示。
そして、このアンバランスPCは 電力制限状態の Ryzen 9 3900X と GeForce RTX 2060 を組み合わせ、Folding@home を走らせているサブ機とほぼ同スコアに。フレームレートもほとんど差がありません。RTX 2060 と GTX1070 は 15% ほどの性能差があるものの、こんなにいい勝負になるとは思わなかった…。
Cinebench R20 は、順当な結果に。それにしても Ryzen 9 3900X は電力設定を絞りきってクロックが上がらないようにした上に Folding@home を実行しながら測定した状態でも、マルチスレッドはそこそこの性能を出してくるあたり、やはり Ryzen 9 3900X は強い。
ベンチマークの結果が分かったところで、Athlon 3000G の環境で実際にゲーム (MotoGP20) をプレイして、感覚や CPU と GPU の負荷をモニタリングしてみました。さすがにプレイしながらモニタリングはできないので、リプレイ画面でやってみました。
実際のゲームプレイでも、CPUには大きな負荷がかかっていないことが分かります。感覚的にも、もたつきなどは特に感じませんでした。CPU への負荷がもっと高いゲームだと差が出るかもしれないですが、MotoGP20 は少なくとも大丈夫です。
この結果をもとに、思ったことをまとめます。
ゲーミングPC にするなら CPU もメモリも抑えていいから、とにかくグラボのスペックにこだわる!
こんな感じでしょうか。Athlon 3000G などのローエンドCPUと、GeForce GTX 1070 などの中古で1世代前のハイエンドグラボの構成は、安いゲーミングPCをつくる手法としてはアリだと思いました。
改めてベンチマークを取ってみて、最近のPCの傾向がよくわかりました。予算に制限があるなら、お金をかけるパーツをきっちり見極めたいところですね。