「迷彩メモリ」でおなじみの、G.Skill Sniper X F4-3600C19D-16GSXWB。Ryzen 7 PRO 4750G と B550M-ITX/ac であっさり DDR4-4400 駆動を実現してしまった Patriot Viper Steel を使いながら、ひょっとしてこの迷彩メモリも回るのでは…。と思ったのが事の発端です。
Patriot Viper Steel でメモリOC のことがかなり勉強できたので、迷彩メモリでも同じように設定を調べることに。HWiNFO64 でメモリモジュールの情報を取得します。チェックするのはこの欄。
1.35V を印可した時の Minimum CAS# Latency Time (tAAmin) の欄を確認します。迷彩メモリは 10.454 ns です。
この数字を覚えて、NotKyonさんの RAM latency calculator のページに行きます。メモリクロック(MHz) と CL値 を調整して、10.454 ns にできるだけ近づけていきます。今回は、4200MHz と CL22 の組み合わせが一番近い組み合わせになりました。
式は単純なもので、1(秒) ÷ クロック(MHz) × 2(DDR) × CL × 1000(nsへ単位調整) で求められるみたいです。
これを BIOS から設定するのですが、サブタイミングは他の市販メモリのタイミングを参考にしました。
CL22 といえば、JEDEC準拠の DDR4-3200 メモリ、CL22-22-22-52 です。これをそのまま BIOS に打ち込みました。結果はあっさり起動、Memtest86 もエラーなしで完走しました。
注:BIOS画面はイメージです
さて、無事安定起動したところで、ベンチマークを取ってみます。比較相手は、少し前まで遊んでいた、1.35V DDR4-4266 駆動の Patriot Viper Steel です。CL20 と CL18 で測定しました。
OS:Windows 10 Pro 64bit
Motherboard:ASRock B550M-ITX/ac (AMD B550 Chipset)
CPU:AMD Ryzen 7 PRO 4750G
CPU Cooler:Scythe BIG Shuriken 3 w/ Cryorig XT140
VGA:Onboard
USB Sound:Steinberg Yamaha UR22 w/ iFi-Audio iPurifier3 B Type
Speaker:Tascam VL-S3BT
SSD1:Adata XPG SX8100 ASX8100NP-512GT-C (512GB M.2 NVMe Gen3)
SSD2:Samsung SSD 860 QVO (1TB SATA)
HDD1:Seagate ST4000DM000 (4TB, 5980rpm)
BD:Panasonic UJ-240 (BD-RE, DVD-RW, CD-RW)
LCD1:EIZO FlexScan EV2785 (27" 4K 60Hz)
LCD2:LG UltraGear 27GL83A-B (27" WQHD 144Hz)
PSU:SilverStone SST-SF45SF V3 (450W 80PLUS Bronze)
Case:SilverStone SST-ML08B-H
DDR4-4200 CL22
RAM:G.Skill SniperX F4-3600C19D-16GSXWB (DDR4-3600 CL19 8GBx2)
CAS Latency:22-22-22-52 1.35V (DDR4-4200)
DDR4-4266 CL20
RAM:Patriot Viper Steel PVS416G440C9K (DDR4-4400 CL19 8GBx2)
CAS Latency:20-19-19-39 1.35V (DDR4-4266)
DDR4-4266 CL18
RAM:Patriot Viper Steel PVS416G440C9K (DDR4-4400 CL19 8GBx2)
CAS Latency:18-22-22-42 1.35V (DDR4-4266)
結果は、すごく似たり寄ったりになりました。設定が近いので当然なのですが…。
ただ、CL がゆるめな方が、Cinebench のマルチは伸びる傾向にあるみたいです。Cinebench のシングルや、FFXIVベンチマークは、CL をきつくした方が伸びるようです。シングルとマルチで傾向が違ってくるのがメモリOC の面白いところです。
DDR4-4200 で動くこの迷彩メモリ、すごく安定しているので、このまま使い続けようと思います。
正直なところ、この迷彩メモリ、買った当初は Zen+ の時代で、全然 OC できないどころか DDR4-3400 で動かすのがやっとで、残念な思いをしていたメモリだったのですが、Zen2 で花開き、Renoir で満開になりました。
余っている Patriot Viper Steel は、ベンチ番長として新しい CPU を買ったときなどに活躍してもらうことにします。